ブックタイトルクムレ60年の歩み

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概要

クムレ60年の歩み

ゆきを会長・吉村靫生氏の呼びかけで、先駆的、革新的な社会福祉事業実践に取り組む法人同士が発展を目指す勉強会が発足し、「光明会」もこれに参加した。入会条件は「新しい実践、革新的な実践を研修会で毎回発表すること」であり、参画した法人は各々の地域で福祉を牽引する存在であった。現在五法人研修会に参加しているのは、大阪自彊館(大阪府)、成光苑(大阪府)、こうほうえん(鳥取県)、青山里会(三重県)と「クムレ」である。第1回五法人研修会は、こうほうえん主催で行われ、以後年に2回各法人持ち回りで研修会が行われている。研修会には職員を派遣し、その年に行った実践を報告しているが、常に新たな取り組みの報告が求められるため、各法人ともに大きな刺激となっている。平成23(2011)年、東日本大震災を契機に、五法人のネットワークを最大限活かそうと、災害時の連携支援が模索され、平成26(2014)年11月、五法人による災害協定が締結された。各法人の所在地が地震などの自然災害に見舞われた際、他の四法人から現地に職員を派遣し、被災した法人だけでなく、その地域の被災者への支援も行うという内容のものである。災害協定を結ぶことにより、災害時に備えて平常時からの情報交換や支援体制により、有意義な連携機能が期待されている。「母子生活支援施設倉敷市鶴心寮」の運営受託と児童家庭支援センターの開設これまでの子育て支援の経験を活かして、平成18(2006)年から「母子生活支援施設倉敷市鶴心寮」の受託管理がスタートした。施設には、ドメスティック・バイオレンス(DV)被害や離婚調停中など、さまざまな事情を抱えた女性とその子どもが入所し、仕事、育児、健康、家族関係、将来の生活設計などの相談はもとより、仕事の斡旋や、就学のための手続きなど、一人ひとりのケースに沿った支援を行っている。施設を生活の場として利用し職場に通う母親や、一時的に利用し、退所後地域の中で自立していく母子など、利用の形はさまざまである。本来「鶴心寮」では、施設退所後に地域で生活する母子へのアフターフォローも役割として求められていた。広い意味で母親への支援だけでなく、地域の親子の困り事や悩みに寄り添い健全で豊かな生活を送るために、相談支援を行う必要があった。平成22(2010)年、全国初の単独型児童家庭支援センターとし、さらには岡山県初の相談機関として「児童家庭支援センタークムレ」を開設するに至った。42