ブックタイトルクムレ60年の歩み

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概要

クムレ60年の歩み

第3章「ともに生きる」地域福祉の確立へ発達障がい者の支援施設を拡大「倉敷学園」の発達支援クラスと「スキップ教室」は、支援費制度の施行により「倉敷学園」から独立した。平成16(2004)年4月、「障がい児デイサービス事業所T・L・S・Cきらり倉敷(現児童発達支援事業所きらり倉敷)」を開設し、発達障がい児のデイサービス事業が本格的に始まった。「きらり」では、「スキップ教室」や発達支援クラスで培ったノウハウを活かし、ハサミや文字書きなどの日常生活に必要な動作を練習する個別療育、少人数でゲームや運動を行う集団療育、トイレトレーニングなどの生活自立支援を行った。また保護者の相談や、保護者同士のコミュニケーションの場としての役割も担った。「きらり」は岡山県内の発達障がい児支援施設の第1号であったため、各方面の関係者から注目を集めた。その反面、保護者からは「視覚的構造化」の療育方法がなかなか理解してもらえず、不安を口にされることも「きらり」の療育風景あった。しかし、「きらり」へ通園することで、保育園や幼稚園でもパニックを起こさず、落ち着いて生活できる子どもも次第に増え、保護者からの支持を得られるようになった。また「きらり」が開設されたことで、発達障がい児への理解に努めようとする保育園、幼稚園も視覚的な支援に取り組みはじめ、「きらり」と連携した療育も行われるようになった。「きらり」の療育スタイルはその後、ほかの法人のデイサービス施設でも取り入れられ、倉敷地域で発達障がい児の支援施設が根付いていくきっかけとなった。現在では「きらり」は倉敷、児島、玉島、中庄、水島の各地域に開設され、倉敷市全域をほぼカバーしている。その後、就学後の発達障がい者の支援を目的に、平成19(2007)年に「きらり倉敷」内に「倉敷発達障がい者支援センター」を開設した。発達障がい者の就労支援を目的に、本人や家族の相談に応じ、各機関と連携し就労支援を行っている。平成21(2009)年には発達障がいが疑われる子どもをもつ保護者の相談窓口として「クムレてとて」が設けられ、発達支援事業の拡大と充実を進めている。平成10年代?平成27年クムレ60年の歩み39