ブックタイトルクムレ60年の歩み

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概要

クムレ60年の歩み

第2章養護と教育の一体化を目指した新しい保育の幕開け昭和56年以降の夜間保育園昭和55 ? 56年にかけてベビーホテルと呼ばれる無認可の保育施設で乳幼児の死亡事故が相次ぎ、大きな社会問題となった。乳幼児を抱えながらの深夜就労や不規則な勤務など、女性の就労の現状を踏まえ、子育てとの両立支援の動きが高まっていった。国は対策として、昭和56(1981)年に夜間保育事業をモデル事業としてスタートし、「小ざくら夜間保育園」はこの制度に伴い夜間保育園認可第一号として、再スタートを切ることになった。実際に夜だけの利用は少なく、保育所の措置基準や最低基準の範囲内でおおむね午後1時頃より夜は10時までとした。昭和62(1987)年頃より、午前9時頃より保育にも対応した。「小ざくら保育園」と連携して、朝に登園した子どもを夕方より延長保育で受け入れ、その後、夜間保育園に移動し保育を行うなど、朝7時から夜10時まで、各家庭の就労スタイルに合わせて、切れ目なく保育利用で昭和62(1987)年当時、クムレの財前理事長が保育園の事務長を務めたきるシステムが園全体で整えられていった。夜間保育園の定員は30名で、家庭的な雰囲気づくりを大切にし、より生活に寄り添った保育が行われた。夕食には子どもたちと鍋を囲んだり、浴衣を着て地域のまつりに出かけたりと、昼間の保育園では味わえない食事や行事も取り入れた。異年齢の家庭的な雰囲気を大切にした夜間保育子どもたちが生活を共にする中で、年長の子どもが年少の子どもの面倒をみるなど、子どもの情緒面でも良い影響がみられた。保母は連絡帳を通じて子どもの様子を保護者に丁寧に伝え、連絡を密にすることを心がけた。月に一度は、保護者が子どもと一緒に夕飯を食べるなど、園生活を味わってもらった。また、翌年には園の2階に夜間保育園専用の部屋を増築した。昭和50年代後半?平成10年代クムレ60年の歩み31